🖼江戸からいまへ 日本の絵本展@ちひろ美術館

『江戸からいまへ 日本の絵本展』をみに、ちひろ美術館へ行ってきました!

 

chihiro.jp

 

普段から全然乗らない西武線

ひさびさに乗ったらこんなドラえもん仕様になってました😂

かわいー!

 

 

 

 

🖼目次🖼

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1、今回のテーマ

江戸時代を起点に、現代までの絵本の歩みと広がりを、ちひろ美術館コレクションをもとに読み解く。

 

2、のりちゃん👍🌟5POINT

・絵の数        🌟🌟🌟🌟🌟
・絵の質        🌟🌟🌟🌟🌟
・絵の好み       🌟🌟🌟
・テーマの一致度    🌟🌟🌟🌟🌟
・テーマの理解しやすさ 🌟🌟🌟🌟🌟

3、展示の仕方

今でこそありふれた絵本。

その起源を時代順に読み解きます。

 

1)がたごとがごと🚃江戸へ出発

入り口には絵本『がたごとがたごと』の原画があり、江戸時代に電車で向かうストーリーに乗って、タイムスリップからのスタートです!🚃

www.ehonnavi.net

2)江戸時代以前

奈良時代に中国から来た画巻類を起源となり、絵巻がスタート。平安時代独自の発展を遂げ、その後源氏物語にも繋がっていきます。

室町時代江戸前期までには絵巻の不便さから『奈良絵本』が誕生。
しかし、原則写本のため量産しにくく、
限られた人しか読むことができませんでした。

 

3)江戸期前期(戦国時代末期〜江戸時代初期) 写本から版本へ

版を用いた印刷が可能になり、嵯峨本や丹禄本がつくられた。

伝嵯峨本:扇面の枠内に書かれた絵と和歌の散らし書き

丹禄本(1624-1648年):木版の墨線に着色を施す

1661-1681年になると草双紙の先駆け、『赤小本』が誕生。お年玉として出版され、古くから語り継がれてきた昔話などが題材になった。

4)江戸時代中期 草双紙の流行

日本で広く絵本(絵入り本)『草双紙』が読まれるようになったのは、江戸時代のこと。
浮世絵師が手掛ける一枚の版木に絵と文字を掘る製版が主流となっていく。
寺子屋により識字率あがり、出版文化を支えることとなる。

『黒本』『青本』『戯作文学』の舞台となった『黄表紙』が生まれます。

→赤本『さるかに合戦』 江戸時代中期(復刻版)

 

5)江戸後期 江戸文化の成熟

豪華な長編の「合巻」も出版されるようになります。
活字を用いずに、一枚の版木に絵と文字を彫る整版で印刷された草双紙は、絵と文字が一体となって物語を語り、大人も子どもも夢中にさせました。
『錦絵』の誕生から、色刷りの絵本が誕生する。
国芳一門は子どものための『錦絵』や『おもちゃ絵』などもかきました。

 

6)明治時代 文明開化の中で 1868年~

明治期以後、子どものための『絵雑誌』が広がります。

草双紙を引き継ぐ小型本が生まれ、
『日本一ノ絵噺シリーズ』がはじまる。


7)近代絵本発祥の国 イギリスの絵本との関わり

長い鎖国から開国した日本では、新しい国家体制のもと、欧米を模範とした産業や教育、文化などの近代化が推し進められます。

西欧美術とともに、当時イギリスを中心に花開いた絵本の文化ももたらされました。

エドモンド・エヴァンズ 画期的な多色刷りの絵本

・トイブックス


8)大正から昭和初期 子どもの絵本の黄金期 1912年~

大正デモクラシーが広まる中、童話や童謡が始まります。

なかでも1922年に創刊された絵雑誌「コドモノクニ」では岡本帰一や清水良雄、武
井武雄、初山滋ら個性豊かな画家たちが活躍しました。

純粋な童心の世界を描いた彼らの「童画」は、当時の子どもたちの憧れでした。


・清水良雄 おふね 児童雑誌「赤い鳥」創刊号(赤い鳥社) 1918年
初山滋 『コドモエホンブンコ 一寸法師』(誠文堂)より 1928年

 

9)昭和15年戦争↓の絵本

しかし1937年に日中戦争が開戦して戦時統制が強まると、子どもの本も次第に戦時色を帯び、戦意高揚に利用されていきました。

太平洋戦争に突入してからは、物資も欠乏し、多くのいのちが奪われて、子どもの本の文化も潰えていきました。

戦争を賛美する絵本が生まれます。

これらの絵本を見てみると、いかに今の絵本が子供たちの未来を思い、

子どもたちの想像と夢を大事にして作られているのかがわかりました。

絵本って社会から見た子供たちへの接し方の一つの形なんだと思います。

 

10)昭和 敗戦後の絵本

1945敗戦後の日本

敗戦によってGHQの占領下におかれた日本では、アメリカの高い水準の絵本が紹介されるようになりました。
そうした絵本に影響を受けて、「岩波の子どもの本」や月刊絵本「こどものとも」など、ひとつの物語をひとりの画家が描くスタイルの絵本づくりへの模索が始まりました。

 

11)昭和 今も読み継がれる絵本の誕生

数々の名作がこの時代に生まれ始めます!

スーホの白い馬 赤羽末吉

・ゼロひきのゴーシュ 茂田井武

・いないないばあ 瀬川康男

・わたしのワンピース 西牧茅子

絵本は画家たちの新たな表現形式として注目され、絵も文も手がける絵本作家も登場するようになりました。

12)江戸からいまへ 昔話の絵本

昔話をテーマにした絵本も素晴らしい作家たちが手掛け始めます。

いわさきちひろ

馬場のぼる

田島征三

長新太

五味太郎

 

4、子どもガイド

いわさきちひろ美術館には子供用の素敵なガイドがあります。

ルールmannerやその時の展示の解説とかとってもわかりやすくて素敵でした!

 

ルール

 

美術館の楽しみ方

 

 

 

 

美術館の解説

 

 

 

5、『ちひろ・花に映るもの』

今回は企画展だけでなく常設展もあって、ちひろさんの仕事ぶりやアトリエなども見れたり、花を中心にちひろさんがどんな作品を描いていたのか解説がありました。

戦争体験を絵本にしたものもあり、具体的な被害を描かなくても、

はかない色彩で、花を用いて寂しさを届けるちひろさんの絵だからこそ伝わるテーマを見ることができました。

このシクラメンがとても見ていてつらかった。

 

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ちなみにちひろさんの花は前期がはかなくて、

後期は結構はっきりした色を使っているのだと作品を見て知りました。

個人的には前期が好き!

 

 

6、ちひろを味わう庭

庭仕事が好きだったちひろさん。

花をめでながら構成を練ったのでしょうか。

素敵な庭が再現されていてちょこっと歩くことができます。

ちょっとモネみたいですよね。

時々飛んでくるハチ🐝に要注意!☢(笑)